北陸新幹線の並行在来線全区間を障害者割引で乗りつぶし!運賃の障害者割引制度・運賃・割引きっぷの買い方を解説

敦賀駅3番線ホーム 鉄道・旅行実務

現在敦賀駅まで延びている北陸新幹線には、在来線が並行しています。かつてはJRの特急列車が走っていましたが、現在は各県の第三セクターによって普通列車が運行されています。

北陸新幹線は早くて快適ですが、その分運賃・料金が高いのが難点です。時間がかかってもいいから、在来線で安く移動したいというニーズが確実に存在します。

そのニーズを第三セクター運営の普通列車が満たしてくれるわけですが、全社で運賃の障害者割引が提供されているのが、当事者にとって優しい配慮です。

障害者手帳を提示して割引きっぷを購入すれば、北陸新幹線並行在来線の全区間を障害者割引で乗りつぶすことさえ可能なのです。

敦賀駅から長野駅までの全区間を乗りつぶすには、最低4回普通列車を乗り継ぎ、約12時間かかります。全区間を乗りつぶす場合、障害者割引より安いフリーきっぷが存在します。そのため、一部区間を乗車する場合に障害者割引を利用するのが現実的でしょう。

この記事では、北陸新幹線の並行在来線を運行する第三セクターの各鉄道事業者が提供している運賃の障害者割引について詳しくご説明します。

敦賀駅から長野駅までの全区間で普通列車を乗り継ぎながら移動した時の様子から、普通列車の旅がどのようなものかイメージしていただければ幸いです。

なお、車いす利用者向けのバリアフリー情報については、当記事では割愛しています。ご了承ください。

この記事から分かること
  • 第三セクター各社には100kmを超えるという距離制限がないこと
  • 交通系ICカードでの精算は不可能で、乗車前に窓口で割引乗車券を購入すること
  • JRのフリーきっぷ「北陸おでかけtabiwaパス」の方が運賃の総額が安いこと

北陸新幹線並行在来線の障害者割引~距離制限がない優しさ~

あいの風とやま鉄道泊駅

東京駅から長野駅・富山駅・金沢駅・福井駅を通り、終点敦賀駅に至るのが、全長575.6kmの北陸新幹線です。

北陸新幹線と並行する在来線の運営会社

整備新幹線である北陸新幹線は段階を踏んで延伸されており、2015年に長野駅・金沢駅間が、そして2024年には金沢駅・敦賀駅間が開業しました。

整備新幹線の場合、並行在来線の運営がJRから切り離されることになっています。北陸新幹線も例外ではなく、従来JRの特急列車が走っていた並行在来線の運営が各県の第三セクターに移管されました。

  • しなの鉄道(長野県)
  • えちごトキめき鉄道(新潟県)
  • あいの風とやま鉄道(富山県)
  • IRいしかわ鉄道(石川県)
  • ハピラインふくい(福井県)

現在、並行在来線には特急列車が走っておらず、上記の会社が運行する普通列車を乗り継ぐ形です。

すべての障害者手帳が従来から割引の対象

2015年の北陸新幹線金沢延伸を機に発足したえちごトキめき鉄道・あいの風とやま鉄道・IRいしかわ鉄道の3社においては、当初から現行の障害者割引制度が導入されています。長野県内のしなの鉄道についても、障害者割引制度に関しては同様です。

身体・知的障害者に加え、精神障害者についても当初から割引制度の対象に含まれていました。その名残で、精神障害者保健福祉手帳に等級が記載されているだけの状態で割引を受けられる場合があります(原則的には第一種・第二種の記載が必要)。

また、JR各社はじめ多くの鉄道会社において実施されている本人のみの利用(単独旅行)での距離制限が、これら4社では課せられていません。JR線連絡とならない限り、最低運賃区間から障害者割引の対象になるのが、当事者にとってはありがたい配慮です。

2024年の北陸新幹線敦賀延伸に伴って発足したハピラインふくいにおいても、上記4社と同内容の障害者割引制度が適用されています。

他の鉄道会社に比べ障害者割引を受けるハードルが低く、経済的に鉄道を利用できるのがこれら5社の特長です。

5社における障害者割引の概要を押さえたところで、各会社の運行区間や運賃・割引制度の詳細を見ていきたいと思います!

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北陸新幹線並行在来線の運行区間

ここでは、北陸新幹線に並行する在来線の各社ごとの運行区間をご説明します。

全体の路線図・位置関係

北陸新幹線の並行在来線に関しては県別に運営会社が分かれており、県境に各社の境界駅が位置しています。

北陸新幹線並行在来線路線図

この図から、各社の区間が連続していて、全体が1つの路線として連続していることが分かります。北陸新幹線の開業前、これらの路線がJR信越本線およびJR北陸本線として一体的に運営されていたからです。

しなの鉄道

  • しなの鉄道線:軽井沢駅・篠ノ井駅間65.1km
  • しなの鉄道北しなの線:豊野駅・妙高高原駅間37.3km

この区間の中間に位置する篠ノ井駅・長野駅間(9.3km)は、JR東日本信越本線によって分断されています。そのため、しなの鉄道線内で障害者割引を受ける場合、一定の制限があります。

朝夕の一部の列車を除き、長野駅をまたがって直通する列車はありません。基本的には長野駅で列車を乗り継ぐ必要があると思っておくとよいでしょう。また、妙高高原駅でも、列車を乗り継ぐことになります。

えちごトキめき鉄道

  • 妙高はねうまライン:妙高高原駅・直江津駅間37.7km
  • 日本海ひすいライン:直江津駅・市振駅間59.3km

両線は直江津駅で連絡しており、区間が連続しています。列車の運行も完全に分離されており、直江津駅で両方向の列車を乗り継ぎます。

あいの風とやま鉄道

  • 市振駅・俱利伽羅駅間100.1km

朝夕時間帯の一部列車を除き、金沢駅方面からの列車は泊駅止まりです。基本的に泊駅で列車を乗り継ぐと考えるとよいでしょう。

IRいしかわ鉄道

  • 俱利伽羅駅・大聖寺駅間64.2km

富山駅方面からの列車と福井駅方面からの列車が、金沢駅を発着します。金沢駅をまたがって直通する列車はないため、金沢駅で必ず列車を乗り継ぐことになります。

ハピラインふくい

  • 大聖寺駅・敦賀駅間84.3km

金沢駅から敦賀駅までを直通する列車が、朝夕を中心に設定されています。また、福井駅・敦賀駅間で朝夕時間帯に快速列車が運行されていることが、ハピラインふくいの特長です。

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各社の運賃・障害者割引の詳細

直江津駅ホーム

ここでは、各社の主な区間の運賃、障害者制度の割引内容をご説明します。

各社区間の営業キロ・運賃

各会社では乗車距離に応じて運賃を個別に定めており、5社共通ではありません。営業キロ1kmあたりの運賃単価(賃率)が異なるため、会社によって同じ距離であっても運賃に差があります。

各社区間の営業キロおよび運賃(所定・割引)は、下表の通りです。

事業者名乗車区間営業キロ所定運賃割引運賃
しなの鉄道軽井沢駅・篠ノ井駅間65.1km1,470円740円
しなの鉄道長野駅・妙高高原駅間37.3km850円430円
えちごトキめき鉄道妙高高原駅・直江津駅間37.7km900円450円
えちごトキめき鉄道直江津駅・市振駅間59.3km1,310円660円
あいの風とやま鉄道市振駅・倶利伽羅駅間100.1km2,220円1,110円
IRいしかわ鉄道倶利伽羅駅・大聖寺駅間64.2km1,330円670円
ハピラインふくい大聖寺駅・敦賀駅間84.3km1,750円880円
2025年6月現行の値段

これらの区間の運賃は、北陸新幹線の運賃水準よりも1割程度高くなっています。

長野駅・敦賀駅間のきっぷを障害者割引で購入すると、総額で4,200円です。敦賀駅から上越妙高駅まで1日乗り放題の「北陸おでかけtabiwaパス」2,900円を利用した方が安くなります。このフリーきっぷの詳細に関しては、姉妹サイト「デジきっぷナビ」上の記事をお読みください。

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障害者割引制度の対象者

運賃水準は各社によって異なるものの、運賃に関する障害者割引制度は各社で同一の内容です。割引の対象になる障害者手帳は、以下の3種類です。発行自治体による割引適用の有無はなく、どこに住んでいても割引を受けられます。

  • 身体障害者手帳
  • 療育手帳
  • 精神障害者保健福祉手帳

JR線連絡となる乗車券を購入する場合、精神障害者であっても運賃減額欄に「第一種・第二種」と記載されていることが必須です。

券種・手帳種別ごとの適用条件・割引率

障害者割引が適用される券種は、以下の3種類です。

  • 普通乗車券(連絡運輸取り扱いあり)
  • 定期乗車券
  • 回数乗車券(各社区間で完結の場合のみ)

券種や手帳の種別、同伴者の有無、乗車区間にJR線が含まれるか(連絡運輸)といった様々な条件で、割引の有無が決まります。

券種手帳種別自社完結・JR線を含まない連絡運輸JR線を含む連絡運輸割引率
普通乗車券第一種本人+介護者・付添人【同伴】
本人【単独】
本人+介護者・付添人【同伴】
本人【単独】★片道100km超え
50%
 第二種本人【単独】本人【単独】★片道100km超え50%
定期乗車券第一種本人+介護者・付添人【同伴】
本人【単独】
本人+介護者・付添人【同伴】50%
 第二種12歳未満の本人+介護者・付添人【同伴】
本人【単独】
12歳未満の本人+介護者・付添人【同伴】50%
回数乗車券第一種本人+介護者・付添人【同伴】
本人【単独】
なし50%
 第二種本人【単独】なし50%
IRいしかわ鉄道ウェブサイトをもとに筆者作成

割引条件に該当すれば、運賃が一律で5割引になります。特急券・指定席券やライナー券といった料金については、割引はありません

乗車区間にJR線が含まれる場合の距離制限については、手帳の種別により以下のように取り扱いが異なります。

介護者・付添人同伴(第一種)

第一種の記載がある手帳を所持している場合、介護者もしくは付添人が本人と同伴する際に限り、乗車区間にJR線を含む場合でも乗車距離に制限がありません。

本人のみで乗車(第一種・第二種)

第一種・第二種にかかわらず、本人のみで乗車する場合は乗車距離の制限があります。連絡運輸が適用される他社線区間を含めて片道で100kmを超える場合に限り、全区間で割引が適用されます。

乗車区間が100kmを超える場合であっても連絡運輸の設定がない場合、きっぷを分けて購入しなければなりません。そのため、各きっぷで距離要件を満たさないと割引にならないので、気を付けてください。きっぷを購入する際、最終目的地の駅まで通しで購入できるか確認するクセをつけましょう。

障害者割引における100km超え(=営業キロ101km以上)の距離制限に関する記事を投稿しています。興味がある場合、以下の記事をどうぞご一読ください。

連絡乗車券の発売条件

当記事で取り上げた5社に関しては、自社区間に限らず、接続する他社線にまたがるきっぷを購入できる場合があります。

他社線との連絡きっぷを発売することを「連絡運輸」と言い、連絡運輸に基づいて発行される他社線またがりの乗車券を「連絡乗車券」と言います。

いずれの会社においても在来線同士の連絡運輸は広く設定されているものの、各社の適用条件は複雑です。最終目的地の駅まで通しで乗車券を購入できるか、駅員に確認することをおススメします。

(北陸新幹線並行在来線5社の連絡運輸設定に関する記事を、別記事として投稿予定です。)

割引きっぷの全体像が見えたところで、肝心なきっぷの買い方を見ていきましょう!

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各社におけるきっぷの買い方・きっぷの様式

あいの風とやま鉄道泊駅

ここでは、障害者手帳を提示して割引が適用された乗車券を購入する方法をご説明し、実際に購入した普通乗車券の様式を共有します。

割引乗車券の購入方法

割引乗車券に関して5社に共通するのは、障害者割引を受ける場合は乗車前に駅窓口で割引乗車券を購入する必要がある点です。無人駅から乗車する場合にはもちろん事後の申告も可能ですが、原則的には乗車前に申し出る必要があることを押さえておきましょう。

乗車区間にJR線を含むものの割引適用のための距離条件を満たさない場合、JR線区間と残りの区間を分けて購入します(JR線区間以外は割引適用)。

あいの風とやま鉄道・IRいしかわ鉄道・ハピラインふくいにおいては交通系ICカードの利用が可能です。しかし、交通系ICカードを利用すると障害者割引が適用されないため、乗車前に窓口で割引乗車券を購入する必要があります。

ハピラインふくい

有人駅から乗車する場合、駅窓口で手帳を提示し、割引乗車券を購入します。

ハピラインふくい敦賀駅きっぷうりば

これは、敦賀駅西口にあるハピラインふくいのきっぷうりばです。JR西日本の駅舎内に間借りしている形です。

無人駅から乗車する場合、車掌が乗務している場合は車掌に申し出て運賃を支払うか、着駅で手帳を提示して精算します(以下全社共通)。

IRいしかわ鉄道

有人駅から乗車する場合、駅窓口で手帳を提示し、割引乗車券を購入します。

IRいしかわ鉄道金沢駅きっぷうりば

これは、金沢駅にあるIRいしかわ鉄道のきっぷうりばです。

あいの風とやま鉄道

有人駅から乗車する場合、駅窓口で手帳を提示し、割引乗車券を購入します。

あいの風とやま鉄道富山駅きっぷうりば

これは、富山駅にあるあいの風とやま鉄道のきっぷうりばです。

えちごトキめき鉄道

有人駅から乗車する場合、駅窓口で手帳を提示し、割引乗車券を購入します。

えちごトキめき鉄道上越妙高駅

これは、上越妙高駅にあるきっぷうりばです。日中時間帯のみ窓口が開いています。

しなの鉄道

有人駅から乗車する場合、駅窓口で手帳を提示し、割引乗車券を購入します。

しなの鉄道豊野駅

これは、豊野駅にあるきっぷうりばです。日中時間帯のみ窓口が開いています。

普通乗車券の様式

実際に購入した各社の普通乗車券について、様式を共有します。

ハピラインふくい

敦賀駅から金沢駅ゆきの連絡乗車券です。

敦賀駅から金沢駅ゆき普通乗車券

精神障害者の場合、券面に(健)の印章が記載されます。この区間は営業キロが101km以上であるため、有効期間が2日間で途中下車が可能です。

IRいしかわ鉄道

金沢駅から高岡駅ゆきの連絡乗車券です。

金沢駅から高岡駅ゆき普通乗車券

同駅間の営業キロは100kmを超えません。しかし、同社には距離制限がないため、割引乗車券として購入が可能です。

あいの風とやま鉄道

富山駅から直江津駅ゆきの連絡乗車券です。

富山駅から直江津駅ゆき普通乗車券

あいの風とやま鉄道・えちごトキめき鉄道の連絡運輸設定区間は同駅間であるため、購入できる範囲としては最長です。営業キロが101km以上なので、途中下車が可能です。

えちごトキめき鉄道

高田駅から長野駅ゆき連絡乗車券です。

高田駅から長野駅ゆき普通乗車券

妙高はねうまライン・北しなの線間の連絡運輸は、直江津駅・長野駅間に限定されます。100kmを超えていませんが、2社とも距離制限がないため割引が適用されています。

しなの鉄道

豊野駅から長野駅ゆき線内の普通乗車券です。

豊野駅から長野駅ゆき普通乗車券

近距離区間であっても、しなの鉄道線内は割引が適用されます。本人のみの場合、長野駅から先のJR線に乗り継ぐには、しなの鉄道のきっぷとJRのきっぷを分けて購入します。

お待たせしました!一日で敦賀駅から長野駅まで乗りつぶした道中をご紹介します!一日でどの程度移動できるかの指標になると思います。

敦賀駅から長野駅までの乗りつぶし体験

2025年6月の土曜日に、敦賀駅(福井県敦賀市)から直江津駅(新潟県上越市)を経て長野駅(長野県長野市)まで普通列車で乗りつぶしました。朝イチで出発し、夕方到着するまで約12時間の道中です。

途中下車して観光しながらのんびり移動するには、1泊2日の旅程を組むのが適当だと思います。

敦賀駅から直江津駅まで(旧北陸本線)

敦賀駅から直江津駅まで307.9kmの区間は、JR西日本が運営していた旧北陸本線の区間です。

敦賀駅→福井駅

229M:
敦賀駅 7時20分発 → 福井駅 8時11分着

朝ピーク時に走る列車で、4両編成です。車掌も乗務しています。

敦賀駅駅舎

敦賀駅には、ちょうど朝7時00分に入りました。投宿していた駅チカのホテルからすぐの距離です。

敦賀駅西口改札

西口の改札口は、昔ながらのたたずまいを保っています。

敦賀駅駅名標

3番線ホームに上がりました。線路には、45.9キロのキロポストが見えます。

ハピラインふくい普通列車敦賀駅にて

7時09分、米原駅方から列車が入線。ハピラインふくいの車両は色鮮やかです。

ハピラインふくい普通列車敦賀駅にて

行先標には、福井駅(福井県福井市)ゆきの表示が。

ハピラインふくい普通列車車内

車内の様子。JR西日本に準じた座席レイアウト(転換クロスシート)で、長旅でも疲れません。

定刻の7時20分に出発し、すぐに北陸トンネルを通過。トンネルの中を走る間通信電波が入らないため、約10分間スマートフォンが使えません。

福井駅に近づくにつれて車内が次第に混んできますが、土曜日だったためそれほどではありませんでした。普通列車の旅は、学生が少ない土休日の方が快適だと思います。

福井駅→金沢駅

331M:
福井駅 8時30分発 → 金沢駅 9時57分着

今乗ってきた229M列車が、そのまま金沢駅ゆき331Mに変わります。

ハピラインふくい福井駅駅名標

福井駅の駅名標。これもハピラインふくい仕様で、色鮮やかです。

ハピラインふくい普通列車金沢駅ゆき行先標

行先表示が金沢駅ゆきに。

大聖寺駅(石川県加賀市)に到着する前に福井県・石川県境を越えますが、福井県側から金沢駅まで乗車する人が思ったよりも多かったです。金沢駅に到着する時には、車内は大混雑でした。

金沢駅→富山駅

439M:
金沢駅 11時05分発 → 富山駅 12時03分着

金沢駅で時間調整。本来接続する列車の次に発車する1時間後の列車に乗車。普段は2両編成で走りますが、この日は金沢で行われていた百万石まつりのため4両に増結されていました。

IRいしかわ鉄道金沢駅駅名標

金沢駅の駅名標。IRいしかわ鉄道の駅名標はJR西日本の駅名標そのままのデザインで、区別できません。

あいの風とやま鉄道普通列車金沢駅にて

10時45分に富山駅方から列車が入線。あいの風とやま鉄道の車両です。

あいの風とやま鉄道普通列車行先標

富山駅(富山県富山市)ゆきと表示された行先標。

金沢駅を発車した直後はそれほどの混雑ではありませんでしたが、富山駅に近づくにつれて混雑しました。北陸3県では在来線普通列車がよく利用されているようです。

富山駅→泊駅

549M:
富山駅 12時45分発 → 泊駅 13時31分

富山駅を過ぎ、富山県東部に入ると立山連峰と日本海が近づき、景色のよい区間に入ります。富山駅から直江津駅間までの区間は筆者も好きで、機会があればよく乗車します。

あいの風とやま鉄道富山駅駅名標

富山駅の駅名標。あいの風とやま鉄道仕様の駅名標はデザインが良く、独自性が強いです。

あいの風とやま鉄道普通列車富山駅にて

12時35分に列車が入線。列車は2両編成です。

定刻に列車が発車した時点では全席が埋まる程度に混んでいましたが、終点の泊駅(富山県朝日町)に近づくにつれて空いてきて、車内は平和に。

泊駅→直江津駅

1639D:
泊駅 13時49分発 → 直江津駅 15時03分着

旧北陸本線の区間でも、乗客が最も少ない区間です。天下の険と言われる親不知海岸を通るため、文字通り関所的な区間です。

あいの風とやま鉄道泊駅駅名標

泊駅の駅名標。朝夕の一部列車に乗車する場合を除き、このホームを行き来します。

あいの風とやま鉄道泊駅

泊駅2番線ホームで、えちごトキめき鉄道の列車に乗り継ぎ。列車停止位置の案内板に示されている通り、双方の列車が接近します。

あいの風とやま鉄道泊駅

この程度列車が接近します。ブレーキが利かないと大変なことになります。。

あいの風とやま鉄道泊駅

13時43分に、直江津駅ゆき普通列車が入線。1両編成の気動車です。

自分を含めて11名の乗客を乗せて、定刻に列車が発車。名実ともにローカル線で、将来的に存続するのか危ういのではないかと思います。この列車には車掌が乗務しており、車内検札がありました。

親不知海岸

親不知駅(新潟県糸魚川市)付近の風景。北陸自動車道が海上を走っているのが、圧巻です。

直江津駅から長野駅まで(旧信越本線)

直江津駅から長野駅まで75.0kmの区間は、JR東日本が運営していた旧信越本線です。

直江津駅→妙高高原駅

2358M:
直江津駅 15時30分発 → 妙高高原駅 16時34分着

直江津駅から長野駅方面は、ローカル線の趣が強くなります。

直江津駅駅名標

直江津駅の駅名標。JR東日本エリアに入ったことが明確に分かるデザインです。

えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン普通列車

直江津駅には、ラッピングが施された車両が止まっていました。ET127系電車というJR東日本からのお下がり車両ですが、全席ロングシートで居住性に劣ります。

地元客の他、長野駅まで通しで乗車する人も多く、終点の妙高高原駅(新潟県妙高市)では大勢の乗り換え客を見かけました。

妙高高原駅→長野駅

338M:
妙高高原駅 16時42分発 → 長野駅 17時25分着

妙高高原駅を過ぎると長野県に入ります。今回の旅の終点、長野駅までは、しなの鉄道北しなの線を走ります。

しなの鉄道北しなの線普通列車妙高高原駅にて

妙高高原駅には、しなの鉄道の新造車両SR1系が止まっていました。2両編成の車内は、居住性が高いです。

長野駅駅名標

敦賀駅からちょうど12時間で、終点長野駅に到着。日本全国の線路がつながっていることを実感できた旅でした。

まとめ

敦賀駅3番線ホーム

北陸新幹線の並行在来線を運営する第三セクター5社では、運賃の障害者割引が実施されています。

割引条件は三障害共通で、本人だけの単独乗車でも距離制限なしに割引を受けられます。自社内のみの乗車券だけでなく、接続する他社線の区間を含めた連絡乗車券を条件付きで購入できます。JR線が含まれる場合、100km超えの距離要件を満たすために、全区間通しで連絡乗車券を購入するのが有効です。

この記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました!

参考資料

● 各社ウェブサイト

当記事の改訂履歴

2025年6月30日 当サイト初稿

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