小田原の歴史と海の幸を日帰りで楽しむ!鉄道アクセス・現地の交通手段と観光・グルメスポット

小田原駅コンコース 観光スポット

東海道で9番目の宿場町、神奈川県小田原市は小田原城を擁する城下町でもあり、歴史を堪能できる西湘地方の主要都市です。

海と山に挟まれた小田原は風光明媚な土地で、神奈川県随一の小田原漁港があります。歴史を探索するだけではなく、海鮮丼や刺身、かまぼこといった海の幸を楽しめます。

魅力的な観光スポットに恵まれた小田原は、東京からの交通の便も良好で、十分に日帰りが可能です。しかし、小田原は大観光地である箱根や熱海の経由地に当たるため、見過ごされがちです。

小田原駅には東海道新幹線が停車し、在来線の東海道線および小田急線が発着します。東京からは複数の交通手段の中から都合の良いものを選択可能で、静岡県以遠からのアクセスも良好です。便利なだけに、どの交通手段がいいのか迷うのではないでしょうか。

小田原駅には多くの特急列車が停車し、普通列車の運行本数も多いため、交通手段を心配する必要はありません。土休日に限定されますが、観光案内付きの路線バス「うめまる」号がリーズナブルで、便利です!

この記事では、通り過ぎてはもったいない神奈川県小田原市への鉄道アクセスについて、東京からのすべての経路をご紹介します。主要な観光スポットや海の幸についても、漏らさず取り上げます。

この記事から分かること
  • わずか33分でアクセスできる東海道新幹線の他、様々な交通手段を選べること
  • 土休日運行の観光路線バス「うめまる」号が便利で、効率的に観光できること
  • 小田原漁港の海鮮が人気で、混雑しがちであること

観光地としてのポテンシャルが高い小田原市

ミナカ小田原から小田原城を望む

小田原市は、神奈川県南西部に位置する西湘地方随一の都市です。関東平野の南西端に位置するため、歴史的に交通の要所として発展しました。小田原は地理的に「箱根の山は天下の険」と言われる箱根や伊豆半島への入口であるため、多くの観光客が小田原を通過します。

小田原は歴史上重要な場所でもあり、歴史に興味がある人にとっては探求心を満たせることは間違いありません。戦国時代には、北条氏が小田原城を拠点にしたことから街が発展し、江戸時代には東海道の宿場町として栄えました。そして、明治時代から大正時代にかけては、多くの文人や財界人たちが小田原に別荘を構えました。

また、小田原は相模湾に面することから、海の幸が豊富です。早川にある小田原漁港では海鮮を満喫できるため、多くの観光客の人気を集めています。

このように、小田原は魅力ある観光スポットやグルメに恵まれていますが、箱根や伊豆への通過点としての位置に留まっているのが、もったいないところです。

小田原市への観光客の入込数は約832万人でしたが(2023年)、箱根町の入込数1,951万人と比較すると大幅に少ないのが現状です。小田原が持つポテンシャルにしては観光客が少なめであるため、穴場かもしれません。

小田原は観光に熱心な土地柄で、週末には小田原ガイド協会のガイドさんが各所で案内してくれます。関東近辺の観光地でホスピタリティーが感じられるのは、非常に珍しいことです。

このように、小田原は日帰り旅にはもってこいなので、行かない手はありません!

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多くの選択肢に恵まれた小田原への鉄道アクセス

小田急小田原駅駅名標

小田原が地理的に関東平野の端に位置するため、複数の鉄道路線が小田原を通ります。日本の大動脈である東海道新幹線や東海道本線の通過点であることから、関東近県からの交通アクセスが良好であることは言うまでもなく、遠方から小田原を目指すことも容易です。

小田原駅への豊富な公共交通機関の数々

小田原には以下の列車で向かうことができ、交通手段の選択肢が豊富であることが分かります。

  • 東海道新幹線「こだま・ひかり」号
  • 東海道線特急「踊り子」号
  • 東海道線普通列車(グリーン車・普通車)
  • 小田急線特急ロマンスカー
  • 小田急線急行・普通列車
小田原駅への路線図

東京駅・品川駅・横浜駅からは東海道新幹線および上野東京ラインで、新宿駅からは小田急線および湘南新宿ラインで乗り換えなしにアクセスできます。また、熱海駅・静岡駅・名古屋駅・新大阪駅からも乗り換えなしです。

複数の鉄道会社から都合の良い経路を選択できるばかりではなく、特急列車や普通列車といった列車の種別を選択することも可能です。かけられる時間と予算に応じて選択すればよいのですが、果たしてどの交通手段が適しているか迷うかもしれません。

小田原駅までの所要時間および運賃・料金

それぞれの列車に関する詳細は後述しますが、発駅からの所要時間および運賃・料金を最初に比較検討したいと思います。

交通手段発駅所要時間運賃・料金利用設備
新幹線「こだま」号東京駅33分3,280円普通車自由席
特急「踊り子」号東京駅1時間00分2,440円普通車指定席
東海道線普通東京駅1時間22分2,520円グリーン車自由席
東海道線普通東京駅1時間22分1,520円普通車自由席
小田急ロマンスカー新宿駅1時間00分~1時間10分1,910円普通車指定席
小田急線急行新宿駅1時間30分910円普通車自由席

このうち、横浜駅を通るのは東海道線(在来線)のみで、交通手段が限定されます。

東海道線普通列車のグリーン車を利用するのが従来おトクでしたが、グリーン車の値上げによって料金面での優位性が失われました。積極的に利用するには値しません。

速達性と快適性を重視した場合、現状でおススメできるのは、新幹線「こだま」号特急「踊り子」号です。

一方、交通費を極力抑えたい場合、JR東海道線普通列車(普通車利用)が速達性を兼ねており優位であると考えます。

それでは、各交通手段の詳細を見ていきたいと思います!

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東海道新幹線による小田原駅へのアクセス

東海道新幹線小田原駅

東京駅・小田原駅間の所要時間が最も短いのが、JR東海が運営する東海道新幹線です。

品川駅(東京都港区)・新横浜駅(横浜市港北区)の他、熱海駅(静岡県熱海市)以遠の各駅からも直接小田原駅に入れます。小田原駅には、「こだま」号のすべての列車と「ひかり」号のうち一部の列車が停車します。東京駅からの所要時間および運賃・料金は、以下の通りです。

  • 所要時間:33分(こだま号利用)
  • 運賃・料金:3,280円(自由席利用)

東京から小田原駅までの所要時間が1時間を切るのは唯一東海道新幹線であるため、新幹線特急料金がかかってもコスパ・タイパとも良好です。

ネット予約サービス「EX予約・スマートEX」のユーザーに限り、前日までの購入で所定料金よりいくらか安い「EX早特1」を利用できます。

「こだま」号の指定席については料金が高い上、間際では席が取りにくいため、設定両数の多い自由席の方が利用しやすいでしょう。

東海道新幹線普通車車内

普通車自由席は5列シートながらリクライニングが利くので、快適に過ごせるはずです。

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東海道線(在来線)による小田原駅へのアクセス

JR東日本が運営する在来線の東海道線には、普通列車の他、日中時間帯に特急「踊り子」号が走っています。横浜駅から小田原駅に向かう場合、東海道線が乗り継ぎのない唯一の交通手段です。

特急「踊り子」号

特急踊り子号小田原駅にて

東京駅・池袋駅(東京都豊島区)と伊豆半島を結ぶ在来線特急列車「踊り子」号が、日中時間帯に走っています(定期列車は1日当たり4往復)。現行ダイヤではすべての列車が小田原駅に停車するため、小田原を訪れるにも十分有用です。

  • 所要時間:1時間00分
  • 運賃・料金:2,440円(チケットレス特急券利用)

「踊り子」号は、全車指定席です。東海道新幹線や普通列車と異なり、満席でない限り必ず座れるのがメリットです。また、東京駅から小田原駅までの特急料金が比較的安価であるため、コスパが案外良好です。

なお、ネット限定で発売されている割引料金「チケットレス特急券(トク割)」については、小田原駅発着の設定はありません。

踊り子号普通車車内

列車の運用に充当されるE257系電車は古めの車両ながら、リクライニングシートを利用できるため、快適に移動できるでしょう。

普通・快速列車

東海道線普通列車小田原駅にて

東海道線の普通・快速列車として、上野東京ラインと湘南新宿ラインの列車が走っています。ともに、北関東地区まで乗り入れているため、埼玉県・群馬県・栃木県方面から小田原駅に向かう場合に適しています。

湘南新宿ラインに関しては、すべての列車が小田原駅始発です。また、上野東京ラインの列車にも小田原駅始発があるため、始発列車を選べば必ず座って移動できます。

グリーン車利用

上野東京ラインと湘南新宿ラインの全列車には、自由席制のグリーン車が連結されています。普通列車用グリーン料金が必要ですが、満席でない限り座って移動できます。

東京駅から小田原駅まで普通列車のグリーン車を利用した場合の所要時間および運賃・料金は以下の通りです。

  • 所要時間:1時間22分
  • 運賃・料金:2,520円

上記の内、Suicaグリーン券は1,000円です。この料金が高価で、「踊り子」号のチケットレス特急料金920円を上回ってしまいます

グリーン車のコスパがあまり良くないため、小田原駅からのグリーン車の利用が低調な模様です。グリーン料金が値上げとなったり、始発駅から普通車に座れることの影響を受けており、駅の案内放送ではグリーン車の快適性を積極的に訴えています。

東海道線普通列車グリーン車車内

ただし、グリーン車に乗れば、リクライニングシートの快適空間が待っています。

普通車利用

普通車を利用すれば、料金がかからず運賃のみで経済的に移動できます。東京駅からの所要時間と運賃は、以下の通りです。

  • 所要時間:1時間22分
  • 運賃:1,520円

東海道線の駅間距離が長いため、普通列車であっても速度が出て案外快適です。

東海道線普通列車普通車車内

最前部と最後尾の4両にはボックスシートがあるので、長距離の移動であっても問題ありません。

小田急線による小田原駅へのアクセス

新宿駅(東京都新宿区)から町田駅(東京都町田市)を経由して小田原駅に向かう小田急線は、東京都23区西部や多摩地区に住んでいる人にとって便利です。また、代々木上原駅(東京都渋谷区)から地下鉄千代田線に乗り入れているため、東京都心部からでも利用しやすいでしょう。

小田急線に関しては、運賃の安さが際立っています。ただし、新宿駅での乗り継ぎがあるため、JR線各駅からの所要時間は長くなる傾向があります。

特急ロマンスカー

小田急ロマンスカーGSE小田原駅にて

箱根への足として馴染みがある特急ロマンスカーは、小田原への足としても最適です。小田急ロマンスカーには歴史があり、現在でも華があります。

午前中から午後にかけて、新宿駅から箱根湯本駅ゆきの特急ロマンスカーが毎時2本程度運行されています。新宿駅からの所要時間と運賃・料金は、以下の通りです。

  • 所要時間:1時間00分~1時間10分
  • 運賃・料金:1,910円

列車によって途中駅の停車回数が異なり、所要時間に差があります。JR東海道線と比べて線形が悪いため、特急列車にもかかわらずゆったりと走る印象です。

小田急ロマンスカーGSE車内

全車指定席であるため、特急券を購入すれば必ず座れます。最新鋭の車両GSEの車内には大きなサイズのリクライニングシートが設置されており、他の特急列車よりもグレードが一回り高く感じられます。

快速急行・急行列車

小田急線急行列車小田原駅にて

小田原には、特急料金が不要な快速急行・急行列車が走っています。東京と小田原を結ぶ公共交通機関の中では、運賃が最も廉価です。

  • 所要時間:1時間30分
  • 運賃:910円

交通費が1,000円を切るのは、小田急線の快速急行・急行列車のみです。ただし、車内は全席ロングシートで、トイレは設置されていません。全区間で混雑することが多く、座れない場合が多いことを認識しておきたいです。

小田原に着いてからの公共交通機関(二次交通)

小田原の観光スポットやグルメスポットは、ほとんどが小田原駅から早川駅周辺に集まっています。少し頑張れば徒歩で回れるため、小田原中心部を回るだけならばクルマは必要ありません

ここでは、小田原観光の拠点となる小田原駅および早川駅について押さえた上で、現地での二次交通としておススメしたい観光路線バス「うめまる」号とレンタサイクルをご紹介します。

小田原駅

小田原駅駅舎

小田原市の中心駅は小田原駅で、観光の拠点です。駅ビル「ラスカ小田原」には観光案内所があり、駅周辺にはレストランやカフェが集まっています。

後述する観光路線バス「うめまる」号やその他の路線バスが、小田原駅を発着します。

早川駅

早川駅駅舎

小田原漁港に向かう場合便利なのが、小田原駅の隣にある東海道線早川駅です。

小田原漁港や「漁港の駅TOTOCO小田原」まで、早川駅から徒歩圏内です。

早川駅には日中1時間当たり3本の普通列車が運行されているので、気軽に利用できると思います。土休日には、駅前に小田原ガイド協会のガイドさんが待機していて、観光案内をしてもらえます。

観光路線バス「うめまる」号【土休日運行】

小田原市観光路線バスうめまる号

公共交通機関を利用して小田原を観光するのに便利なのが、観光路線バス「うめまる」号です。

箱根登山バスと小田原市観光協会が連携し、以前から運行されています。土休日に通年で運行されており、車内では小田原ガイド協会のガイドさんが観光案内をしてくれます。観光案内を聞くためだけに、全区間を乗り通す人もいるとか。

このバスは、以下の観光スポットを経由します。

  • めがね橋(小田原城の入口)
  • 箱根板橋駅(邸園の最寄り)
  • 石垣山一夜城
  • 小田原漁港
  • 小田原文学館
  • 幸町(交流館・かまぼこ通り)

路線バスであるため、乗車する都度運賃を支払う形です。ただし、3回以上乗車する場合には、「1日フリー乗車券」600円を購入するとおトクです。

小田原市観光路線バスうめまる号

1日フリー乗車券を購入すると、パンフレットをもらえます。紙のきっぷが手元に残るので、旅の記念になるでしょう。

レンタサイクル

小田原中心部から早川までにかけて徒歩で回るのはちょっときついと思う場合、レンタサイクル「ぐるりん小田原」を利用するのも手です。

貸し出す場所は3か所ありますが、台数が多い点で小田原駅東口駐車場を利用すると便利でしょう。普通の自転車(1日500円)に加え、電動アシスト自転車(1日1,000円)が利用可能です。

小田原での日帰りモデルプラン

小田原漁港

小田原を日帰りで訪れる場合、小田原城をはじめとした数々の観光スポットをめぐり、小田原漁港で海鮮グルメを楽しむのが定番ではないでしょうか。

前述した観光路線バス「うめまる」号を利用すると、それらのスポットを効率的に回れるのでおススメです。ここでは、この路線バスを利用した日帰りモデルプランをご提案します。

午前
小田原駅(9時30分発)→ 石垣山一夜城(90分)→ 小田原漁港でランチ

午後
小田原漁港 → 小田原文学館 → 小田原城周辺散策 → 小田原駅(16時10分着)

「うめまる」号の運行本数は1日当たり8本と、決して多くありません。バスの待ち時間が長い場合、徒歩を併用すると良いでしょう。

小田原中心部の観光スポット~歴史ファンにはたまらない~

小田原は古くから歴史の舞台になってきただけに、特に歴史ファンには魅力的です。戦国時代から明治時代にかけての観光スポットは、以下の2つのタイプに分かれます。

  • 戦国武将の足跡
  • 明治時代の文化人・財界人を偲ぶ

また、中心部には東海道の宿場町の名残が感じられます。古い建物を活用した「小田原宿なりわい交流館」が、そのシンボル的な存在です。

小田原城

小田原城天守閣

小田原に来たら、代表的な観光スポットである小田原城を必ず訪れたいです。

小田原城は、小田原駅から徒歩圏内です。お堀端通りを通り、馬出門から城址公園に入ると良いでしょう。

小田原城は、戦国大名小田原北条氏の拠点でした。1590年に起こった小田原攻めで北条氏が降伏し、その後豊臣秀吉によって天下統一が成し遂げられました。小田原城を訪れると、戦国時代に思いを馳せることができます。

天守閣の内部には、歴史資料が展示されています。5階に登ると、標高60メートルから小田原市街や相模湾を眺めることが可能です。晴れていれば、遠く房総半島や伊豆大島まで見渡せるでしょう。

桜が満開となる時期や、菖蒲の花が咲く時期には、城址公園で祭りが開催されます。

報徳二宮神社

報徳二宮神社

小田原城天守閣の南側には報徳二宮神社があり、江戸時代の偉人である二宮尊徳が祀られています。

この神社には、小田原城から歩いて訪れることができます。

幼少時に金次郎と称した二宮尊徳は、小田原の出身です。江戸時代後期に農村復興や財政再建に尽力したことで知られ、明治時代の政財界の人々に影響をもたらしたと言われています。

境内にはカフェがあり、江戸時代に尊徳が食していたと言われる「呉汁」をいただけます。

石垣山一夜城(一夜城歴史公園)

石垣山一夜城

小田原攻めの際、豊臣秀吉が石垣山に本陣として総石垣の城を築いた場所です。現在は部分的に石垣が残る程度ですが、当時を偲ぶことができます。

市街地から離れた山の中腹にあるため、観光路線バス「うめまる」号を利用すると便利です。冬場を除く土休日には、小田原ガイド協会のガイドさんが案内してくれます。説明には最低でも60分程度かかるとのことなので、時間に余裕をもって訪れたいです。

城内にある物見台からは、小田原市街や相模湾を眺めることができます。足元が悪いので、しっかりとした靴を履いていくと良いでしょう。

駐車場には「一夜城ヨロイヅカファーム」があり、スイーツやコーヒーを楽しめます。

小田原文学館

小田原文学館

小田原中心部の住宅街にある西海子(さいかち)小路に、小田原文学館があります。

小田原城と小田原漁港の中間点にあり、「うめまる」号でも徒歩でも訪れることができます。

本館と別館は、最後の幕末志士と言われる明治時代の政治家、田中光顕(たなかみつあき)が別邸として建築したものです。

館内には、明治時代に小田原に居を構えた文人の資料が展示されています。文学に興味があれば、立ち寄る価値があるでしょう。

御幸の浜

御幸の浜

小田原城から海岸に向けて歩くと、御幸の浜に着きます。西湘バイパスをくぐると、海岸線に出ます。

土休日の日中には、多くの人が海岸線で休んでいます。海岸から大海原を眺めていると、小田原が海の幸に恵まれた土地であることを実感できることでしょう。

小田原宿なりわい交流館・かまぼこ通り

小田原宿なりわい交流館

東海道(国道1号線)沿いには宿場町を思わせる建物が所々に残り、名残を感じ取れます。その一角に、「小田原宿なりわい交流館」と「かまぼこ通り」があります。

「小田原宿なりわい交流館」となっている建物は、元々網問屋でした。現在は国の有形文化財に指定されており、休憩に活用できます【現在改装工事中】

交流館の近くにある「かまぼこ通り」には所々にかまぼこ店が残っていて、小田原がかつて水産加工業で栄えたことがうかがえます。

小田原の海鮮グルメ

小田原漁港卸売市場

小田原を訪れたら見逃せないのは、海鮮グルメです。小田原漁港に水揚げされる海の幸を、早川にある数々のお店で味わえます。

また、小田原名物のかまぼこは、小田原土産に最適です。

小田原漁港での海の幸

小田原漁港

小田原漁港の周辺には飲食店が20軒程度あって、海の幸を堪能できます。

それらの飲食店で提供される代表的なメニューは、海鮮丼や刺身、あじフライです。また、浜焼きを楽しめるお店もあります。

小田原漁港の南には「漁港の駅TOTOCO小田原」があり、多くのドライバーが立ち寄ります。

2階にはフードコートがあり、特色ある海鮮丼をいただけます。3階は、バイキング形式で刺身が食べ放題のお店です。

小田原漁港の海の幸は人気があるようで、お昼になる前にたくさんの人がやってきます。すぐに満席になってしまい、長時間並ぶことになるので、早めに訪れたいです。

漁港の駅TOTOCO小田原でのランチ

筆者が「漁港の駅TOTOCO小田原」2階のフードコートでいただいたのは、ビジュアルが豪快な「とと丸頂上丼」と青のり汁です。具が山盛りだと思ったのですが、実は中身のご飯がてんこ盛り。

やまやさんでのランチ

これは、別のお店「やまや」さんでいただいたサービスランチです。海鮮丼とあじフライがセットで2,420円でした。このお店に入るまでに2時間近く待ったのですが、海鮮丼のボリュームが満点で、あじフライの食感はサクサク。小田原漁港にあるお店の中でも、人気があるお店です。

かまぼこ

小田原土産の代表格として、かまぼこが外せません。小田原にはかまぼこ店が10軒ありますが、ツートップは鈴廣さんと籠清さんです。

両店とも、紅白かまぼこや揚げ物を扱っています。価格は高めですが、味は期待を裏切りません。

籠清揚げづくし

これは、籠清さんの「揚げづくし」です。かまぼこ通りにあるのが本店ですが、駅ビルにも売店があります。

籠清揚げづくし

中身は、生姜天・茎わかめ天・さつま揚げ・ふんわり揚あおさ・珍味揚の5種類です。いただく時に少し温めると、出来立ての味が再現すると思います。

鈴廣あげかま

これは、鈴廣さんの「あげかま」です。風祭駅の近くにあるお店が大きいですが、小田原駅前にもお店があります。木の葉揚げ、ゴマ丹あげ、えび扇あげ、ひさごあげ、白梅あげの5種類の揚げ物が、2パック分入っています。

鈴廣のかまぼこ

鈴廣さんでは、かまぼこも買って帰りました。これが驚くほど肉厚で、食感がプリップリなのです。高価ですが、価格に見合っていると思います。

まとめ

小田原ちょうちん

戦国武将の舞台となり、政財界人や文人が居を構えた小田原は年間を通して穏やかな気候で、数多くの観光客を惹きつけています。地理的に関東平野の西南端に位置するため鉄道路線が集まり、交通の利便性に恵まれています。

小田原へ向かうには、東海道新幹線、在来線の東海道線、および小田急線の中から都合が良いものを選択できます。

東京からの所要時間が最も短く、コスパとタイパの両面から優れているのは、やはり東海道新幹線です。在来線を利用するのであれば、時間が合えば特急「踊り子」号の利用をおススメします。

小田急ロマンスカーは所要時間が長めであるものの、運賃・料金が安めであるため、快適性と経済性が両立しています。

小田原の観光スポットや海鮮グルメを日帰りで効率よく満喫するには、観光路線バス「うめまる」号の利用が適しています。1日フリー乗車券を購入すると便利です。

小田原は、いまだインバウンドの波に埋もれていない穴場と言えるでしょう。ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

この記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました!

参考資料

● 小田原市観光協会ウェブサイト 2025.6閲覧

当記事の改訂履歴

2025年6月19日:当サイト初稿

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