台鐵南廻線のレトロ観光列車「藍皮解憂號(Breezy Blue)」予約方法・車内の楽しみ方を徹底解説!

台鐵藍皮解憂號R100型ディーゼル機関車金崙駅にて 鉄道旅行

台湾の最南端に位置する臺灣鐵路(台鐵)南廻線で運行されている観光列車「藍皮解憂號」が、いま人気を集めています!

現在では、南廻線にも最新車両の新自強號が乗り入れるようになり、素通りするのが主流になりました。そのような中、あえてゆっくり走る「藍皮解憂號」に乗車すれば、ゆっくりと流れる風景や時間そのものを楽しめます。

この列車は、現在では唯一の普快車(普通列車)であり、ディーゼル機関車と藍色の旧型客車が連結されています。子供の頃に走っていた懐かしい列車に乗車し、心をデトックスするというのが、この列車のコンセプトです。

スローな台湾旅行を楽しむための素材としてもってこいの「藍皮解憂號」ですが、旅行商品として発売されているため、個人で旅行するには自分で手配しなければなりません。一体、どのようにすれば予約できるのでしょうか。

外国人向け旅行サイトでも申込できますが、思ったように予約が取れません。この観光列車の販売元「雄獅旅遊(Lion Travel)」のサイトで直接予約すると比較的予約しやすく、各SNS認証を使って比較的容易に申込できます!

この記事では、台鐵が運行し、旅行商品として販売されている観光列車「藍皮解憂號」の概要や価格、予約方法を分かりやすくご説明します。

理解を深めていただけるよう、旅行商品を主催する「雄獅旅遊(Lion Travel)」の中国語サイトで直接予約購入を行い、実際に臺東駅から枋寮駅まで乗車した体験をご紹介します。当記事が、台湾を個人で旅行したい方の参考になれば幸いです。

この記事から分かること
  • 客車にはエアコンが設置されておらず、夏季は暑さ対策が必要なこと
  • 台北市から日帰りで訪れるのは不可能であり、旅程には宿泊を伴うこと
  • オンラインで申し込みする際、パスポート番号を入力する必要があること

台鐵の観光列車「藍皮解憂號」とは ~概要・運行区間・運行ダイヤ~

台鐵藍皮解憂號金崙駅にて

最初に、台鐵南廻線で通年運行されている観光列車「藍皮解憂號」の運行区間・車両・ダイヤといった概要についてご説明します。

列車の概要

「藍皮解憂號」は「Breezy Blue(ブリージーブルー)」とも呼ばれ、台鐵南廻線の全区間を、約3時間かけてゆっくりと走ります。新自強號に乗車すれば1時間強で通過してしまうところ、あえて時間をかけて移動そのものを楽しむ列車です。

台湾最南端を走る台鐵南廻線にはかつて、普快車という種別のローカル列車が走っていました。ディーゼル機関車に牽引されている客車の色が藍色であることから、藍皮車とも呼ばれました。

藍色の車体を見れば、子供の頃の懐かしい思い出が脳裏によみがえってくることでしょう。

南廻線の全線電化によって普快車が運行終了となった後、2021年10月に観光列車「藍皮解憂號」としてリバイバル運行が始まり、現在に至ります。

現在台鐵を走っている車両は、いずれも窓を開けません。しかし、この列車に連結されているのは旧型客車であるため、窓を開けることが可能です。

窓を開け、海風を浴びながら景色を眺めていれば、心配事や悩みが吹き飛んでしまうことでしょう。これが、「藍皮解憂號」の名称に含まれる「解憂」の意味です。

ストレス社会を生きる人たちがこの列車に乗車すれば、癒しを得られるというわけです。

この列車のドアは手動で、エアコンもないため、移動手段としては決して快適とは言えません。しかし、所要時間が長く不便であることが、現在ではかえって特別な体験と言えるのではないでしょうか。

このように、スローな観光列車に乗車すれば非日常感を満喫できるというのが、「藍皮解憂號」の最大の魅力です。

列車の運行区間・車両

「藍皮解憂號」が運行されるのは、台鐵南廻線枋寮駅と臺東駅を結ぶ98.2kmの区間です。

台鐵南廻線は台湾の最南部を通る路線で、1992年に正式開業しました。険しい海岸線や山間部を橋やトンネルで通過するため、台湾の最果てまで来たと感じられることでしょう。

台鐵藍皮解憂號運行区間図
画像引用元:雄獅旅游ウェブサイト

南廻線の枋山駅は、台鐵最南端の駅です。この列車が長時間停車する金崙駅には台湾原住民の部落があります。知本駅は、台湾有数の温泉地、知本温泉の玄関口です。

かつての普快車をリバイバルした「藍皮解憂號」は客車列車で、R100型ディーゼル機関車に旧型客車が連結されています。

台鐵藍皮解憂號編成図
画像引用元:雄獅旅游ウェブサイト

「藍皮解憂號」には客車が4両連結されており、車両によって座席のレイアウトが異なります。

  • ロングシートのみの客車
  • 転換クロスシートのみの客車
  • 転換クロスシートとロングシートが配置された客車
  • 売店がある展示用客車(客席なし)
台鐵藍皮解憂號の車両レイアウト
画像引用元:雄獅旅游ウェブサイト

いずれの車両も座席自体は昔からのものですが、リニューアルされていて快適に過ごせます。

藍皮解憂號セミクロスシート車両車内

これは、筆者が乗車したセミクロスシート(進行方向に向いた転換クロスシートと長いすタイプのロングシートが混在)の客車です。天井には扇風機が付いており、窓が開きます。

列車の運行ダイヤ【2025年12月現行】

観光列車「藍皮解憂號」は、午前中に枋寮駅を出発する列車(逆行)と、午後に臺東駅を出発する列車(順行)が通年で運行されます。主な駅の出発時間と到着時間は、以下の通りです。

枋寮駅発(逆行)

駅名よみ到着時間出発時間
枋寮FangLiao***10:25
加祿JiaLu10:3210:52
大武DaWu11:3311:53
金崙JinLun12:1912:20
太麻里TaiMaLi12:3513:04
知本ZhiBen13:1913:20
台東TaiTung13:35***

臺東駅ゆきの所要時間は3時間10分で、途中加禄駅・大武駅・太麻里駅に長時間停車します。

臺東駅発(順行)

駅名よみ到着時間出発時間
台東TaiTung***14:10
知本ZhiBen14:2314:25
太麻里TaiMaLi14:3814:43
金崙JinLun14:5716:01
大武DaWu16:2816:35
枋山FangShan17:0517:23
枋寮FangLiao17:38***

一方、枋寮駅ゆきの所要時間は3時間30分で、長時間停車する停車駅は金崙駅および枋山駅です。

ゆきとかえりでは長時間停車する駅が異なり、往復とも乗車するとすべての駅を訪問できるようになっています。すべての駅を訪問したい場合、往復とも乗車するように旅程を組むとよいでしょう。

「藍皮解憂號」始発駅へのアクセス【2025年12月現行】

「藍皮解憂號」が走っているのは、台北市から最も離れた台湾最南部です。そのため、この列車に乗車するには、しっかりと旅程を組む必要があります。

枋寮駅発(逆行)

10時25分に枋寮駅を出発する臺東駅ゆき列車(普快5899次)に乗車するには、枋寮駅に9時30分頃までに到着する必要があります。意外なことに、この時間にちょうど到着する列車がないため、以下の列車に乗車するのが望ましいです。

區間快3053次:
新左營站 7時42分発 → 枋寮站 9時07分着

新自強301次:
臺南站 6時30分発 → 枋寮站 8時00分着

台北市から当日アクセスすることは不可能であり、前日までに高雄市もしくは台南市に入る必要があります。高雄駅の周辺に宿泊すれば、当日朝8時前に高雄駅を出発すれば間に合います

臺東駅に到着後、接続する新自強號に乗車すれば、その日のうちに台北市まで戻ることが可能です。

臺東駅発(順行)

一方、14時10分に臺東駅を出発する枋寮駅ゆき列車(普快5898次)のチェックインが始まるのは、13時30分からです。

新自強472次:
臺北站 8時40分発 → 臺東站 13時06分着

新自強410次:
臺北站 7時45分発 → 臺東站 12時10分着

枋寮駅に到着後、接続する新自強號に乗車すれば台南市・嘉義市あたりまで行けます。台北市まで戻るのは不可能なため、高雄市に宿泊するのが現実的です。

往復とも乗車する場合、高雄駅周辺のホテルに2泊し、部屋に荷物を置いて身軽な状態で列車に乗車するとよいでしょう。

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「藍皮解憂號」の販売方法・料金

藍皮解憂號乗車証明証と記念品キット

「藍皮解憂號」は台鐵が運行する列車にもかかわらず、台鐵自身がきっぷの発売を行っていません。座席の発売方法が特殊であるため、よく押さえておきたいところです。

「雄獅旅遊」主催の旅行商品として販売

観光列車「藍皮解憂號」は確かに台鐵が運行する列車であり、列車番号も付与されているものの、企画・販売は「雄獅旅遊(Lion Travel)」という台湾最大手の旅行会社に委託されています。

台鐵にとって、雄獅旅遊は重要な販売パートナーであり、この列車以外にもいくつかの観光列車の企画・販売を受託しています。

したがって、「藍皮解憂號」の手配はすべて雄獅旅遊を通して行います。日本語の他サイトでもこの列車の手配が可能ですが、この旅行会社の商品を購入する形であることには変わりありません。

何だか難しそうですが、雄獅旅遊は自社の直販サイトを持っていて、個人でもウェブ上で簡単に旅行商品を申込できます。

「藍皮解憂號」乗車プランは一種のオプショナルツアー

観光列車「藍皮解憂號」に乗車するための旅行商品は、単なる列車のきっぷではありません。

「藍皮解憂號」のサービスにおいては、雄獅旅遊のガイドが号車ごとに添乗し、中国語のオーディオガイドや途中駅での下車観光を提供する形です。したがって、「藍皮解憂號」の各コースは日帰りのパッケージツアー(旅行形態によっては現地オプショナルツアーであることも)と言えます。

例えば、臺東駅から枋寮駅ゆきのコースでは、途中金崙駅での原住民集落訪問(徒歩観光)が含まれています。列車だけを目的にするというよりは、台湾最南部への旅行そのものを楽しむ印象です。

列車の車両や設備、食事を純粋に楽しむ日本の観光列車の感覚とは、やや違うと言えるでしょう。

「藍皮解憂號」各コースの価格【2025-26冬季シーズン】

「藍皮解憂號」の各コースは、夏季と冬季のシーズンに分けて発売されています。

  • 夏季:5月から9月まで
  • 冬季:10月から4月まで

台風の襲来が少ない冬季がオンシーズンであり、旅行代金が少し高いです。また、客車にエアコンが設置されていないため、夏季の料金設定が少し安めです。

各コースの旅行代金と含まれるサービスは以下の通りですが、発駅によってパッケージに含まれる内容が少し異なります。

枋寮駅発枋寮駅着のコース【往復乗車プラン】

● 値段

  • 冬季:6歳以上 1399元・5歳以下 198元

片道乗車プランを1つづつ購入するよりも若干安価です。

● コースに含まれるサービス

  • 藍皮解憂号 往復運賃
  • 乗車識別証 往復分2枚
  • 記念乗車券(硬券きっぷ往復分2枚)
  • ガイド用イヤホン(1セット)
  • ツアーガイド解説
  • 藍皮解憂号 オリジナルドリンク
  • 藍皮特製弁当(排骨弁当もしくはベジタリアン食+フルーツ)
  • アフタヌーンティーセット
  • 記念グッズ
  • 旅行業責任保険

往復プラン・片道プランとも、5歳以下の子供には食事や記念品は付きません。

枋寮駅発臺東駅着のコース【片道乗車プラン】

● 値段

  • 夏季:6歳以上 699元・5歳以下 99元
  • 冬季:6歳以上 799元・5歳以下 99元

● コースに含まれるサービス

枋寮駅発往復コースとほぼ同じですが、乗車識別証と記念乗車券は片道分で、食事はランチの藍皮特製弁当(排骨弁当もしくはベジタリアン食+フルーツ)になります。

臺東駅発枋寮駅着のコース【片道乗車プラン】

● 値段

枋寮駅発片道乗車プランと同額です。

● コースに含まれるサービス

枋寮駅発往復コースとほぼ同じですが、片道分の乗車識別証と記念乗車券、ランチ(排骨弁当)の代わりにアフタヌーンティーセット(ドーナツ)が提供されます。

予約する際、その時点で適用される金額をご自身でも確認してください。

「藍皮解憂號」のきっぷ

「藍皮解憂號」のきっぷはいずれも旅行商品に付属しているもので、正式な乗車券ではありません。

乗車用の証明書

改札口を入出場する際に提示します(自動改札使用不可)。

藍皮解憂號乗車用チケット

記念の硬券

キットに入っており、記念に持ち帰れます。

(表面)

藍皮解憂號記念硬券

(裏面)

藍皮解憂號記念硬券

「藍皮解憂號」の概要や料金が分かったところで、実際に予約する方法を体験ベースでご説明します!

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「藍皮解憂號」を個人で手配する方法

台鐵枋山駅ホーム

台鐵の駅やウェブサイトできっぷを購入するのではなく、旅行会社の商品として購入するため、個人で乗車するにはいかにして手配するかが問題です。

ここでは、この列車の企画・運営を行っている雄獅旅遊の直販ウェブサイトでの申込方法をご紹介します。

日本語で予約できる旅行サイト

「藍皮解憂號」を手配する最も簡単な方法は、日本の旅行会社が販売する日本発のパッケージツアーを購入するか、日本語の旅行サイトを利用することです。後者のサイトでは現地発のオプショナルツアーを販売しており、操作も簡単で手軽に申込できます。

  • KKDay
  • Klook

「KKDay」は台湾発の旅行サイトで台湾に強く、日本の旅行業登録を受けているので台湾旅行には最適でしょう。「Klook」は、アジア全体のオプショナルツアーの販売に強みがあります。

日本発のパッケージツアーはあらかじめ旅程が組み立てられているため、好きな時に乗車できるわけではなく、毎日催行されているわけでもありません。

また、KKDayやKlookで発売されている「藍皮解憂號」のコースは雄獅旅遊の商品を再販する形であるため、予約可能な枠が少ないと思われます。筆者もこのサイトを利用しようとしましたが、希望日の席は売り切れでした。

「雄獅旅遊」直販サイトで予約する方法

そこで、筆者が注目したのは「雄獅旅遊」の直販ウェブサイトです。

言語はあいにく日本語に対応しておらず、中国語(繁体字)と英語のいずれかに限定されます。これが難点ですが、空席情報が正確に表示されるため、最も確実に手配できる方法です。

ウェブサイト上で予約操作と代金の決済を済ませると、雄獅旅遊の担当者からメールで連絡してもらえます。決済後のフォローアップはしっかりしていて、バウチャーもメールで届きます。

ウェブサイト上での購入操作と代金決済

雄獅旅遊の鉄道旅行商品のページにアクセスすると、この列車のコース一覧の表示が可能です(ウェブブラウザの翻訳機能を利用すると便利です)。

鐵道旅遊-台灣主題旅遊|台灣鐵道|台灣主題旅遊|雄獅旅遊|
雄獅旅遊集結鳴日號觀光列車、高鐵假期、鐵道支線及鐵道自行車等多項玩法,開創鐵路旅遊新玩法,想要更豐富多元的鐵道旅行就在雄獅旅遊,

往復コースか片道コース(枋寮駅発か臺東駅発)のいずれかを選択し、人数を選択してから赤いボタンを押します。

画像:雄獅旅游ウェブサイトにて筆者生成

申し込み手続きを進めるには、ログインが必要です。本来は台湾の携帯番号が必要な仕様ですが、SNS認証を利用すれば外国人でも利用可能です(SNSの種類は以下画像を参照)。

筆者は、LINE認証を使用しました。

認証後、申込フォームが表示されます。

  • 代表者の姓名は漢字で入力可能で、携帯電話番号も日本の国番号が選択可能
  • 下車駅を選択し(通常は終着駅を選択)、携帯する物品があれば該当するものを選択(ベビーカーやペット等)
  • 「外國旅客」を選択し、国籍、パスポート番号およびパスポートに記載されたローマ字の氏名を入力
  • 特別なリクエストがある場合、中国語に翻訳してフォームに入力

その後、クレジットカード(Visa・Master・JCB等)で決済を行えば、めでたく申込操作は完了です。手配が完了すると、サイト上で手配内容を確認できます。誤りがないか確認しましょう。

メールでバウチャーを受け取り

申込操作が完了してからしばらくたつと、SNS認証で登録しているメールアドレスに、バウチャー(購入完了を証明する書類)が送付されてきます。

当日の集合時刻や持ち物などの連絡事項について、担当者がメールで連絡をくれます。連絡が丁寧で、フォローアップがしっかりしているので、安心して利用できました。ただし、文面は中国語なので、翻訳アプリ等で訳してから目を通してください。

キャンセルについて

担当者から届くメールに、キャンセル方法と取消手数料が記載されています。

キャンセルはサイト上から行えず、メールで担当者に連絡を取る必要があります。旅行がキャンセルになった場合、なるべく早く連絡しましょう。

お待たせしました!臺東駅から「藍皮解憂號」に乗車し、枋寮駅に向かった際の様子を詳しくご紹介します!

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「藍皮解憂號」臺東駅発枋寮駅着コース乗車体験【2025年11月】

台鐵藍皮解憂號R100型ディーゼル機関車金崙駅にて

2025年11月下旬の金曜日に「藍皮解憂號」臺東駅発枋寮駅着コースを利用しました。ここでは、臺東駅でチェックインした時の様子や、列車の中の様子、途中駅で下車観光した時の様子をお伝えします。

列車は満席で、旅客が乗車できる3両の客車中、2両半は欧米人の団体と地元台湾人の団体で占められていました。個人で乗車した人は1両の半分程度に過ぎませんでした。個人の予約枠は、少なく設定されているように思われます。

臺東駅でのチェックイン

「藍皮解憂號」に乗車する前に、チェックインカウンターで手続きを行います。

台鐵臺東駅駅舎

投宿していた台東市中心部のホテルを後にし、臺東駅に入ったのは、12時30分頃でした。

藍皮解憂號チェックインカウンター臺東駅にて

臺東駅のチェックインカウンターは、改札口のすぐ横です。チェックインが始まる13時30分少し前になると、カウンターに雄獅旅遊のスタッフがやってきて準備を始めました。

藍皮解憂號チェックインカウンター臺東駅にて

準備が早く完了し、この日は13時25分にチェックインが始まりました。外国人の場合、ここでパスポートを提示します。当日に参加者を変更するのは不可能で、空きがあれば当日申込し直す形です。

藍皮解憂號案内シート

チェックインの際、列車が発車するホームと改札口を通れる時刻を教えてもらえます。説明用のシートには英語で注意事項が記載されているので、よく確認しましょう。

藍皮解憂號乗車用チケットと記念品キット

チェックインが完了すると、改札口で提示するチケットとキットを1人あたり1個もらえます。

藍皮解憂號記念品キット

キットの中身は、この通りです。オーディオガイド用のイヤホン、記念品およびスタンプ帳が入っています。

臺東駅改札口

改札口を入ってホームに行けるのは、出発15分前の13時55分で、少し慌ただしいです。もう少し早く入れるといいのですが。

車内の様子・設備

この日列車が発車する3番線ホームに着いたら、すでに列車が入線していました。チェックインの時に指示された号車の番号でドアが開くのを待ちました。

藍皮解憂號車内

14時ちょうどにガイドが現われ、車内に入るように誘導を開始。海側・山側の希望はできず、この時ガイドに指示された席に座ります。筆者が座ったのは、海側に面したボックスシートでした。

藍皮解憂號オーディオガイド用レシーバ

席に座った後、オーディオガイド用のレシーバーを受け取ります(下車時に返却)。キットに入っているイヤホンを接続し、下車観光時には必ずこのレシーバーを首から下げます。筆者はこれを携帯せず、スタッフに怒られました。

藍皮解憂號車内

当日乗車したのは、セミクロスシートの車両。出発時点でこの車両に乗車したのは、すべて個人客でした。

藍皮解憂號車内

この車両は編成の最後尾で、扉からは最後尾の様子を眺められます。エアコンが付いていないので、真夏に乗車する場合は暑さ対策をしっかりしましょう

台鐵R100型ディーゼル機関車金崙駅にて

金崙駅に停車中、全車両を探訪しました。これは、客車を牽引するR100型ディーゼル機関車です。同型の機関車が2両連結されていました。

藍皮解憂號客車外観金崙駅にて

旧型客車の外観。文字通り藍色です。

藍皮解憂號客車外観金崙駅にて

各車両に掲げられた行先標(サボ)。表示がとてもレトロです。

藍皮解憂號客車外観金崙駅にて

これは編成の最後尾ですが、シンプルな姿には懐かしさが感じられます。

藍皮解憂號客車車内

機関車の直後に連結されているのは、全席転換クロスシートの客車です。この日は団体客が使っていましたが、座ると意外に窮屈でした。

藍皮解憂號客車車内

3両目の客車には席がなく、スタンプ台と売店があります。

藍皮解憂號客車車内

売店では、ドリンクやこの列車のグッズを購入できます。

発車してからの様子

定刻の14時10分に、臺東駅を発車。

藍皮解憂號客車車内

すぐにガイドによる説明が始まりました。当然のことながら解説は中国語だけなので、まるで理解できませんでした。これが3時間続くのは、なかなかしんどかったです。

台鐵南廻線知本駅付近の車窓

知本駅を過ぎると、進行方向左手に太平洋が見えてきました。

台鐵南廻線太麻里駅付近の車窓

太麻里駅では、反対列車の待ち合わせ。長時間停車せず、待ち合わせ後すぐに発車しました。

台鐵金崙駅駅舎

定刻よりも10分程度遅れて、金崙駅に到着。約50分間停車し、駅を出て原住民の集落へ。

台鐵金崙駅から徒歩観光

現地ガイドが乗客を引率し、徒歩で集落に向かいます。徒歩5分程度だったので、遠い場所ではありません。

藍皮解憂號アフタヌーンティーセット

観光が終わり、車内にもどったらアフタヌーンティーセットが提供されました。その中身はドーナツ1個とパッションフルーツのジュース1本でした。持ち帰りはできません。

台鐵南廻線多良駅付近の車窓

金崙駅を過ぎると地形が険しくなり、海岸すれすれを通ります。

台鐵南廻線大武駅付近の車窓

大武駅には、約5分遅れで到着。この駅でも長時間停車はなく、反対列車を待ってすぐに発車。

台鐵南廻線枋野駅付近の車窓

長いトンネルを通って峠越えをすると、台湾海峡が見えてきました。すでに夕暮れ時でした。

台鐵南廻線枋山駅駅舎

枋山駅には、定刻5分遅れで到着。約10分間停車する間に、駅舎の外を散策。

台鐵南廻線枋山駅ホームにある最南端駅の表示

この駅は台湾最南端の鉄道駅で、その標識があります。この駅には列車があまり停車せず、アクセスが悪いのですが、枋寮駅ゆきの「藍皮解憂號」に乗れば容易にアクセスできます。

藍皮解憂號記念スタンプ

チェックインの時に受け取ったスタンプ帳に、記念スタンプを押印。

台鐵南廻線枋山駅付近の車窓

枋山駅を発車し、終点の枋寮駅へ。この日はちょうど日没時にこの区間を通過しましたが、台湾海峡の眺めが見事でした。

台鐵枋寮駅駅名標

終点の枋寮駅には、ほぼ定刻の17時41分に到着。すでに空は暗くなり始めていました。

「藍皮解憂號」乗車プランの課題

台鐵藍皮解憂號R100型ディーゼル機関車枋山駅にて

台鐵の観光列車「藍皮解憂號」にきっぷで乗車できず、旅行商品として乗車プランを予約しなければならないため、個人で旅行する場合に心理的な負担を感じます。

単に列車に乗車して目的地に向かうだけでなく、車内で食事が提供されたり徒歩観光が含まれているため、旅行商品としての完成度は高いです。

しかし、台鐵自身が「藍皮解憂號」の日本語版ページを用意しているにもかかわらず、手配時や乗車時には日本語のサポートが一切ありません

また、乗車当日には、ガイドのサポートが特に見られませんでした。英語の翻訳さえないため外国人にとっては情報不足であり、せめて翻訳があればありがたいと感じました。

まとめ ~スローなレトロ列車に乗って心をデトックス~

台鐵藍皮解憂號客車外観枋山駅にて

台鐵が運行する「藍皮解憂號」は、台湾南部の南廻線枋寮駅・臺東駅間98.2kmを約3時間かけてゆっくりと走る観光列車です。運行終了した普快車が観光列車に形を変え、2021年からリバイバル運行されています。

台北市からの日帰りは不可能なので、高雄市や台東市での宿泊を検討したいです。

この列車の座席は「雄獅旅遊」の旅行商品として販売されているため、あらかじめ申し込む必要があります。

日本語の旅行サイトで予約するのが本来便利ですが、販売枠が少ないため予約が取りづらいです。販売元の雄獅旅遊直販サイトを利用すると空席状況が正確で、予約が取りやすいでしょう。

予約する時に参加者全員のパスポート情報を入力し、現地でのチェックイン時もパスポートを提示する必要があります。

この記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました!

参考資料

● 「藍皮解憂號」公式ページ(国営台湾鉄路株式会社)2025.12閲覧

国営台湾鉄路株式会社

● 鐵道旅遊-台灣主題旅遊(雄獅旅遊)2025.12閲覧

鐵道旅遊-台灣主題旅遊|台灣鐵道|台灣主題旅遊|雄獅旅遊|
雄獅旅遊集結鳴日號觀光列車、高鐵假期、鐵道支線及鐵道自行車等多項玩法,開創鐵路旅遊新玩法,想要更豐富多元的鐵道旅行就在雄獅旅遊,

当記事の改訂履歴

2025年12月23日:当サイト初稿

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