台湾全土をめぐるには鉄道を利用すると非常に便利であり、台湾での鉄道旅行自体が多くの人にとって楽しいものです。
台湾における鉄道網は、臺灣高鐵(新幹線)と臺灣鐵路(台鐵:在来線)によって運営されています。その中でも、台湾東部の各地や台湾の小さな街への交通手段には、台鐵が欠かせません。
台鐵に乗車する際に購入するきっぷのしくみは日本とは異なるため、その違いを押さえておくときっぷを買う際にスムーズです。また、購入したきっぷの券面に記載された内容には一定の規則性があり、それを知っておけばきっぷの内容を正しく理解できます。
台鐵のきっぷをスムーズに購入する方法やきっぷの記載事項の見方について、興味をお持ちではありませんか。

台鐵のきっぷはコンビニや郵便局でも購入可能ですが、きっぷ代金とは別に取扱手数料がかかります。できるだけ駅できっぷの購入や受け取りを行うとよいでしょう。
この記事では、臺灣鐵路(台鐵)において発行されるきっぷに焦点を当て、購入時に必要な事項や端末券に記載された内容の見方について詳しく解説します。当記事では、個人が利用する典型的なきっぷに絞ってご説明することを、あらかじめご了承ください。
- 乗車日付・区間・列車番号を特定すれば、適切なきっぷを即座に購入できること
- 券面に記載された内容を見ると、きっぷの購入箇所や日時が分かること
- 乗車区間の二酸化炭素排出量がきっぷの最下部に記載されるようになったこと
台鐵のきっぷを的確に買うための前提知識

台鐵の各駅で購入するきっぷに記載されている内容を理解するには、台鐵で運行されている列車の種類や運行形態に関する基本的な知識が必要です。
最初に、きっぷの購入や受け取ったきっぷの記載内容を理解するために欠かせない前提知識をご説明します。
台鐵の運営主体・きっぷうりばに関する事情
台湾全土に網を張る在来線各路線を運営しているのは、臺灣鐵路(台鐵)です。従来の運営主体は台湾政府直轄の「臺灣鐵路管理局」でしたが、2024年1月に「國營臺灣鐵路股份有限公司(臺鐵公司)」として公営企業化されました。
台鐵の大半の駅は有人駅で、列車の運行時間帯には有人の出札窓口が開いています。あわせて自動售票機(多機能券売機)が設置されていますが、窓口の方が客さばきが良いように見受けられます。
大きな駅には窓口が多く設置されており、時間帯によって開いている窓口の数が変わるようです。
台鐵の出札窓口できっぷの発売にあたっている係員はあまり外国人慣れしておらず、接客スキルにばらつきがあります(中には態度が良くない係員もみられます)。あまり多くを期待せず、必要なきっぷが手に入ればヨシとすると気が楽ではないでしょうか。
台鐵で運行される各列車の種別
台鐵では、普通列車に相当する「區間車」の他、幹線では優等列車が運行されています。現在台鐵において運行されている列車の種別は、以下の通りです。
- 自強號:特急列車に相当
- 莒光號:急行列車に相当
- 區間快車:快速列車に相当
- 區間車:普通列車に相当
台鐵においては、特急料金や急行料金を運賃とは別に課すのではなく、運賃のみのシンプルな体系になっています。列車種別によって運賃水準(賃率)に差をつけることによって、サービスに応じた運賃を支払うしくみです。

この図のように、台鐵では特急券や急行券を追加で購入するのではなく、列車種別に応じたきっぷを購入します。
対號列車と非対號列車について
台鐵において運行される各列車は、座席指定が伴うかどうかによって、以下のように区分されます。
- 対號列車
- 非対號列車
座席指定を行う列車は「対號列車」と呼ばれ、現在では優等列車の自強號および莒光號が該当します。これらの列車は原則的に全車指定席で、乗車する前に座席指定されたきっぷを購入しなければなりません。
自強號の中でも、新自強號・普悠瑪號・太魯閣號については無座乗車ができず、きっぷの購入が必須です。あらかじめ列車番号を確認した上で、きっぷを購入しましょう。
一方、區間快車および區間車については、座席指定を行わない「非対號列車」です。
列車番号が列車のすべてを語る
台鐵で運行される各列車には必ず列車番号が付いており、各駅の発車標には列車番号が表示されています。
各列車の種別・運行曜日・運行区間・停車駅といった情報は、列車番号によって特定可能です。対號列車のきっぷを購入する際、駅員には乗車したい列車の列車番号を伝えます。
台湾と日本のきっぷのしくみの違いに関して、別記事に詳しくまとめました。当記事と合わせてご一読いただくと、当記事で説明する内容が一層理解しやすくなるでしょう。
台鐵のきっぷ購入時に必要な情報

きっぷを購入するには、あらかじめ情報をまとめておき、駅窓口で係員に伝えます。台鐵のウェブサイト等で乗車区間の列車時刻を調べ、乗車したい列車を特定しておくとよいでしょう。
必須の情報
乗車する列車を問わず、きっぷ購入時に必ず伝えなければならない必須情報は、以下の通りです。
- 乗車日
- 人数(大人・小児の各枚数)
- 乗車区間
- 利用する列車の種別(非対號列車・対號列車の別)
大人と小児について
12歳以上は大人として扱われ、全票(大人券)の購入が必要です。12歳未満の小児については、身長によって無料になる場合と孩童票(半票とも呼ばれる小児券)を購入しなければならない場合があります。

この写真のように、列車内には身長計が設置されており、115cmと150cmの位置にそれぞれ印が付けられています。小児に関する取り扱いは、以下の基準通りです。
| 身長 | 購入するきっぷ |
| 150cm以上 | (12歳未満)身分証明書提示で孩童票を使用可 |
| 115cm以上150cm未満 | (6歳以上12歳未満)孩童票を使用 |
| 115cm以上150cm未満 | (6歳未満)身分証明書提示で無料 |
| 115cm未満 | 無料 |
中学生や高校生でも、身長が低ければ大人と区別できないように思えますが、くれぐれも正しいきっぷを購入するようにしましょう。
利用する列車の種別について
対號列車を利用するか否かを明確にします。乗車区間に対號列車が含まれる場合、列車番号等、以下の情報もあわせて必要です。
追加で必要な情報
必須項目に加え、該当する場合に伝える必要がある追加情報は、以下の通りです。
- 列車番号(対號列車のみ)
- 窓側・通路側の希望(対號列車のみ)
- 商務車両「騰雲座艙」の希望(新自強號のみ)
対號列車のきっぷを購入する場合、購入したいきっぷに関する情報が増えます。台鐵の場合、列車番号で運行区間や運行時刻が特定されるため、列車番号をしっかりと押さえておけば大丈夫です。
購票證明(きっぷを購入した証明)の要否
台鐵においては、規則上「購票證明」と呼ばれるきっぷの購入証明を取り付けることが可能です。

このように、きっぷ1枚に対して証明が1枚発行されます。きっぷの発券後には購票證明の発行操作が不可能であるため、購票證明をもらいたい時は最初に申し出なければなりません。
現在はQRコードが記載されたきっぷ本券をそのまま持ち帰ることが可能なため、購票証明の必要性はあまりないでしょう。
購入メモのサンプル
このように、台鐵においてきっぷを買う時に必要な情報は、多岐に渡ります。
中国語以外の言語でのコミュニケーションが難しく、係員の接客スキルにもばらつきがあるため、必要事項を口頭で伝えることは困難です。そこで、購入したいきっぷの内容をあらかじめメモにまとめ、窓口で示すことをおススメします。
記入用様式

対號列車の記入例

非対號列車の記入例

このメモを、全ページ分PDFファイル形式で収録しました。ダウンロードしたい方は、以下のボタンを押してください。
この様式はあくまでも筆者の提案に過ぎないので、自身にとって使いやすい様式を作成してみてはいかがでしょうか。
新自強號に関する詳しい情報については、以下の別記事をぜひご一読ください。
また、2025年6月に変更された臺灣鐵路の営業規則に関する詳細については、以下の別記事をぜひご一読ください。
台鐵きっぷの発売箇所・発売時期
ここでは、台鐵におけるきっぷの発売箇所をご説明します。この内容を押さえると、いつどこできっぷを購入できるか明確になるでしょう。
きっぷの発売箇所【駅窓口・自動券売機】

端末機が導入されている台鐵の各駅では、有人窓口および券売機にて対號列車と非対號列車のきっぷが発売されています。
各駅における営業時間中に(始発から終電まで)、以下の要領できっぷの購入が可能です。
対號列車
対號列車のきっぷは、乗車日の4週間前(28日前)午前9時00分に発売が開始されます。例えば、月曜日の場合は4週間先の月曜日分の購入が可能です。
ただし、金曜日の場合、4週間先の金曜日・土曜日・日曜日分が一斉に発売開始になります。土日のきっぷを購入するには、金曜日に動くとよいでしょう。
端末機が導入されている駅であれば、他駅発のきっぷの購入に関する制限は特にありません。
非対號列車
非対號列車のきっぷは、乗車当日を含め、乗車日の4日以内の分が前売りされます。
他駅発のきっぷについては、各駅の窓口に限って購入可能です(券売機では購入不可)。
取扱手数料
対號列車・非対號列車を問わず、駅で購入する場合には取扱手数料がかかりません。
きっぷの発売箇所【台鐵ウェブサイト】

駅に出向くことなく対號列車の予約ができるため、多客時や人気列車の予約を行うには重宝します。ネット予約については情報量が非常に多いため、当記事では概略のみご説明します。
対號列車のきっぷ予約購入
発車時刻の30分前までのきっぷを、台鐵のウェブサイトで購入可能です。
駅で購入するのと同様に、乗車日の4週間前(28日前)から発売が開始となります。ウェブサイトは24時間稼働しており、午前0時00分から予約可能です。
予約日の翌日24時00分までに決済を完了し、列車の出発時刻までにきっぷを受け取ります(乗車前日に予約した場合、予約当日24時00分までに決済を完了)。
台鐵ウェブサイト上できっぷを購入するには、身分証の番号を入力する必要があります。外国人の場合、旅券や在留カードの番号を入力する形です。
予約が完了したら、忘れずに予約コードを控えてください。
きっぷの受け取り
予約決済が完了してから乗車するまでに、駅もしくはコンビニ・郵便局できっぷを受け取ります。予約時に登録した身分証を持参するのを忘れないようにしましょう。
きっぷを受け取る際には、予約コードが必要です。
きっぷ受け取りにかかる取扱手数料
きっぷを駅で受け取る場合には、取扱手数料がかかりません。コンビニ・郵便局で受け取る場合、きっぷ1枚当たり8元かかります(往復乗車券は2枚とみなす)。
きっぷの発売箇所【コンビニ】

全国規模のコンビニでも、キオスク端末を利用してネット予約に準じたきっぷの予約購入が可能です。駅窓口が混んでいる場合、駅ナカにあるコンビニできっぷを購入する裏ワザが通用するかもしれません。
- セブンイレブン(統一)
- ファミリーマート(全家)
- ハイライフ(萊爾富)
- オーケー(OK超商)
対號列車のきっぷ予約
乗車日の4週間前(28日前)から発車時刻の30分前までのきっぷを、キオスク端末で購入可能です。予約開始時期や身分証番号の入力については、台鐵ウェブサイトに準じます。
きっぷ代金の決済・受け取り
キオスク端末での予約が完了したら、10分以内にレシートをレジに持参して代金を決済し、きっぷを受け取ります。
きっぷ受け取りにかかる取扱手数料
コンビニできっぷを購入する場合、ネット予約したきっぷを受け取るのと同様に、1枚あたり8元かかります(往復乗車券は2枚とみなす)。

これまでご説明した前提知識を踏まえて、実際のきっぷに記載されている内容を見ていきましょう!
台鐵きっぷ記載内容の見方(コードの解説)

台鐵で使用される端末券に記載された内容の意味を、きっぷのタイプ別に詳しく解説します。個人が駅で購入する可能性がある券種は通常、以下の4種類です。
| コード | 券種 | 説明 |
| A | 單程票 | 非対號列車の片道乗車券 |
| N | 單程票 | 対號列車の指定券(片道) |
| M | 異級票 | 対號列車の指定券+非対號列車の乗車券 |
| L | 月台票 | 入場券 |
端末機から発行されたすべてのきっぷにはQRコードが表示されており、改札ではQRコードリーダーに当該QRコードをかざします。
非対號列車の單程票(座席指定を伴わない片道乗車券)

區間車・區間快車(普通・快速列車)はいずれも非対號列車であり、座席指定を伴いません。予約する必要がない代わり、きっぷを購入できるのは当日を含めて4日前からです。
全乗車区間にわたって非対號列車に乗車する場合に利用する單程票(非対號列車)は、駅のみで発売されます。

このきっぷは、枋寮駅窓口で乗車当日に購入した、枋寮駅から高雄駅ゆき單程票(片道乗車券)です。全区間にわたって區間快車を利用した際に購入しました。このきっぷに記載された内容の意味は、下表の通りです。
| 記載内容 | 項目 | 説明 |
| 臺鐵公司 | 発行会社名 | |
| 2025.11.21 | 使用日付 | |
| 全票 | きっぷの種別 | 大人券 |
| 區間 | 列車のタイプ | 區間車・區間快車を利用 |
| 枋寮 Fangliao | 発駅名 | |
| ▼順行 | 乗車経路の方向 | 順行または逆行 |
| 高雄 Kaohsiung | 着駅名 | |
| NT$131 | 発売金額 | |
| 限當日有効 | 有効期間 | 当日限り有効 |
| A5017011701-6564 | 券番 | |
| 5120-1643-1121 17:52 | 発行駅コード・端末番号・月日・時刻 | |
| 本次乗車碳排量3.37kg | 二酸化炭素排出量 |
非対號列車の單程票の最上部には、発行会社名(臺鐵公司)の左右に太い横線が引かれています。
枋寮駅から高雄駅までの進行方向は順行にあたり、その旨が発駅名と着駅名の間に記載されています。
券番の先頭にある「A」という記号から、このきっぷが非対號列車の單程票と判断することが可能です。券番の左側に表示されたQRコードには、券番・発駅のコード・着駅のコード等が含まれています。
発行駅コードの「5120」は枋寮駅、「1643」は端末番号、「1121 17:52」は発行日時を意味します。この行を見ると、このきっぷがいつどこで発行されたか特定可能です。
きっぷの最下部には、乗車区間の二酸化炭素排出量が記載されるようになりました。枋寮駅から高雄駅までの區間車では、二酸化炭素が3.37kg分排出されたことが分かります。
対號列車の單程票(座席指定を行う列車の片道乗車券)

自強號・莒光号(特急・急行列車)は、座席指定を行う対號列車です。1列車当たり1枚のきっぷが発行されます。
対號列車の單程票は駅窓口や券売機で発売される他、ネットやコンビニで予約したきっぷを駅以外で受け取るケースもあります。

このきっぷは、桃園駅窓口で乗車前日に購入した、樹林駅から花蓮駅ゆき單程票(普通乗車券)です。全区間にわたって自強號を利用した際に購入しました。
| 記載内容 | 項目 | 説明 |
| 臺鐵公司 | 発行会社名 | |
| 2025.11.20 | 使用日付 | |
| 全票 | きっぷの種別 | 大人券 |
| 212次 | 列車番号 | 自強212次(樹林駅発花蓮駅ゆき) |
| 自強 | 列車のタイプ | 自強號を利用 |
| 樹林 Shulin | 発駅名 | |
| 花蓮 Hualien | 着駅名 | |
| 08:31開 | 発車時刻 | |
| 4車32號 | 座席番号 | |
| 12:01到 | 到着時刻 | |
| NT$616 | 発売金額 | |
| N5041835026-2642 | 券番 | |
| 1080-1146-1119 19:53 | 発行駅コード・端末番号・月日・時刻 | |
| 刷{1084}證 | 注釈 | クレジットカードで決済 |
| 限當日當次車有効 | 有効期間 | 表示された列車限り有効 |
| 本次乗車碳排量7.45kg | 二酸化炭素排出量 |
対號列車の單程票には、乗車区間の他に列車番号や席番が記載されており、指定券だと判断できます。
券番の先頭にある「N」という記号から、このきっぷが対號列車の單程票と判断することが可能です。券番の左側に表示されたQRコードには、券番・発駅のコード・着駅のコード等が含まれています。
発行駅コードの「1080」は桃園駅、「1146」は端末番号、「1119 19:53」は発行日時を意味します。この行を見ると、このきっぷがいつどこで発行されたか特定可能です。
樹林駅から花蓮駅までの自強號では、二酸化炭素が7.45kg分排出されたことが分かります。
異級票(対號列車と非対號列車を1枚にまとめたきっぷ)

台鐵における営業規則上、対號列車と非対號列車を乗り継ぐ場合に、対號列車を含む全乗車区間のきっぷを1枚にまとめられることになっています。
これは「異級票」と呼ばれますが、非対號列車の乗車距離が10km未満の場合、運賃総額がきっぷを分割購入するよりも若干おトクです。

このきっぷは、桃園駅窓口で乗車3日前に購入した、高雄駅から臺北駅ゆき異級票です。高雄駅から新左營駅まで區間車を利用し、新左營駅で莒光號に乗り継ぎ臺北駅まで乗車しました。
| 記載内容 | 項目 | 説明 |
| 臺鐵公司 | 発行会社名 | |
| 2025.11.22 | 使用日付 | |
| 全票 | きっぷの種別 | 大人券 |
| 510次 | 列車番号 | 莒光510次(新左營駅発七堵駅ゆき) |
| 莒光 | 列車のタイプ | 莒光號を利用 |
| 高雄-新左營 區間 | 區間車利用区間 | |
| 新左營 Xinzuoying | 発駅名 | |
| 臺北 Taipei | 着駅名 | |
| 08:35開 | 発車時刻 | |
| 3車24號 | 座席番号 | |
| 14:35到 | 到着時刻 | |
| NT$771 | 発売金額 | |
| M5000665205-7416 | 券番 | |
| 1080-1146-1119 19:57 | 発行駅コード・端末番号・月日・時刻 | |
| 刷{1084}證 | 注釈 | クレジットカードで決済 |
| 限當日當次車有効 | 有効期間 | 表示された列車限り有効 |
| 本次乗車碳排量18.14kg | 二酸化炭素排出量 |
異級票の様式は、基本的には対號列車のきっぷと同じです。乗車区間の他に列車番号や席番が記載されており、指定券だと判断できます。
券番の先頭にある「M」という記号から、このきっぷが異級票と判断可能です。券番の左側に表示されたQRコードには、券番・発駅のコード・接続駅のコード・着駅のコード等が含まれています。
発行駅コードの「1080」は桃園駅、「1146」は端末番号、「1119 19:57」は発行日時を意味します。この行を見ると、このきっぷがいつどこで発行されたか特定可能です。
高雄駅から臺北駅までの異級票を利用すると、二酸化炭素が18.14kg分排出されることが分かります。
月台票(入場券)

列車に乗車しないものの、駅のホームに立ち入る場合に発行されるのが、月台票です(日本における入場券と同じ)。駅のみで購入できます。
月台票は出札端末機が導入された各駅で発売されており、最低乗車距離10km分の運賃22元と同額です。

このきっぷは、花蓮駅窓口で当日に購入した花蓮駅の月台票です。このきっぷに記載された内容の意味は、下表の通りです。
| 記載内容 | 項目 | 説明 |
| 臺鐵公司 | 発行会社名 | |
| 2025.11.20 | 使用日付 | |
| 月台票 | きっぷの種別 | 入場券 |
| 花蓮 | 駅名 | |
| 票価 NT$22 | 発売金額 | |
| 依進站時間 限一小時内有効 | 有効期間 | 入場から1時間有効 |
| 售出後概不退票 | 注意事項 | 発売後の払いもどしは不可 |
| 逾1至3小時補収139元 | 注意事項 | 1時間以上超過の追徴額 |
| 逾3小時補収911元 | 注意事項 | 3時間以上超過の追徴額 |
| 7000-1013-1120 13:14 | 発行駅コード・端末番号・月日・時刻 | |
| L5000125760-7375 | 券番 |
非対號列車の單程票と同様、発行会社名(臺鐵公司)の左右に太い横線が引かれています。
発行金額の下部に、月台票の使用ルールが記載されています。入場時から1時間のみ有効で、発売後の払いもどしは一切不可能です。入場時間が1時間を超過した場合に、IC乗車券の精算規則に準じた追徴額もあわせて表示されています。
券番の先頭にある「L」という記号から、このきっぷが月台票と判断することが可能です。券番の左側に表示されたQRコードには、券番・駅コード等が含まれています。
発行駅コードの「7000」は花蓮駅、「1013」は端末番号、「1120 13:14」は発行日時を意味します。この行を見ると、このきっぷがいつどこで発行されたか特定可能です。
まとめ

台湾全土の在来線網を運営する臺灣鐵路(台鐵)を利用するには、当然ながらきっぷの購入が必要です。ほとんどのきっぷは端末機から発行されますが、券面の記載事項から列車の詳細やきっぷを購入した駅・日時を特定できます。
台鐵で運行されている列車は、座席指定を行う対號列車(自強號・莒光號)および非対號列車(區間車・區間快車)に二分されます。各区分により、きっぷを購入する際に必要な情報が異なります。
非対號列車のきっぷは、乗車日の4日前から各駅で購入できます(窓口・券売機)。対號列車に関しては、原則的に乗車日の28日前から、駅・ネット・コンビニ・郵便局のいずれかで購入します。駅以外でのきっぷの受け取りには手数料がかかるため、できるだけ駅を利用するとよいでしょう。
きっぷに表示されたQRコードには、きっぷの券番や発駅・着駅といった基本的な情報に加え、業務に必要な情報が含まれています。
この記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました!
参考資料
● 國營臺灣鐵路股份有限公司 ウェブサイト 2025.12閲覧

● 彩色全図解 鐵道迷的第一本書(遠足文化)2023.8
当記事の改訂履歴
2025年12月04日:当サイト初稿





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